成人(せいじん)に達し(たっし)てから、知能(ちのう)の低下(ていか)が生じる(しょうじる)状態(じょうたい)を認知(にんち)症(しょう)といいます。認知(にんち)症(しょう)の診断(しんだん)の第(だい)1の根拠(こんきょ)となる症状(しょうじょう)は、生活(せいかつ)に支障(ししょう)をきたすほどの知的(ちてき)能力(のうりょく)の低下(ていか)があるかどうかです。時間(じかん)、場所(ばしょ)、人(ひと)の見当(けんとう)がつかないことを「見当(けんとう)識(しき)障害(しょうがい)」といいます。これらの見当(けんとう)識(しき)障害(しょうがい)や、記憶力(きおくりょく)、記銘(きめい)力(りょく)を評価(ひょうか)するのにしばしば用い(もちい)られるのが、長谷川(はせがわ)式(しき)簡易(かんい)知能(ちのう)評価(ひょうか)スケールです。これは医師(いし)でなくても実行(じっこう)可能(かのう)な簡単(かんたん)なテストです。しかしこの評価(ひょうか)スケールは、あくまで簡易(かんい)検査(けんさ)です。行動(こうどう)の異常(いじょう)に関(かん)するテストは含ま(ふくま)れていません。したがって明らか(あきらか)に認知(にんち)症(しょう)と思わ(おもわ)れるケースでありながら、正常(せいじょう)と判断(はんだん)されてしまうこともあります。そのため、実際(じっさい)の診断(しんだん)にあたっては、家族(かぞく)から、ご本人(ごほんにん)の異常(いじょう)な行動(こうどう)、幻覚(げんかく)、妄想(もうそう)の有無(うむ)などを詳しく(くわしく)聞き(きき)、診断(しんだん)をより正確(せいかく)に、確実(かくじつ)なものにします。妄想(もうそう)には、脳血管(のうけっかん)性(せい)認知(にんち)症(しょう)とアルツハイマー型(がた)認知(にんち)症(しょう)があります。両者(りょうしゃ)を区別(くべつ)する特徴(とくちょう)としては、脳血管(のうけっかん)性(せい)認知(にんち)症(しょう)の場合(ばあい)は、アルツハイマー型(がた)と比較(ひかく)して、認知(にんち)症(しょう)症状(しょうじょう)があっても人格(じんかく)は比較的(ひかくてき)保た(たもた)れている、ということがあります。診断(しんだん)には、さらにCTスキャンやMRI、脳波(のうは)、脳(のう)の血流(けつりゅう)検査(けんさ)(SPECT-PET)などが、補助(ほじょ)診断(しんだん)として使わ(つかわ)れ、これらからも、アルツハイマー型(がた)か脳血管(のうけっかん)性(せい)型(がた)かの判断(はんだん)がある程度(あるていど)つきます。また、認知(にんち)症(しょう)は、慢性(まんせい)硬膜(こうまく)下(か)血腫(けっしゅ)、正(せい)常圧(じょうあつ)水頭症(すいとうしょう)、脳腫瘍(のうしゅよう)などからの二次的(にじてき)症状(しょうじょう)として生じる(しょうじる)こともありますが、CTスキャンは、これらとの鑑別(かんべつ)にも有用(ゆうよう)です。
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モビット成人に達してから、知能の低下が生じる状態を認知症といいます。認知症の診断の第1の根拠となる症状は、生活に支障をきたすほどの知的能力の低下があるかどうかです。時間、場所、人の見当がつかないことを「見当識障害」といいます。これらの見当識障害や、記憶力、記銘力を評価するのにしばしば用いられるのが、長谷川式簡易知能評価スケールです。これは医師でなくても実行可能な簡単なテストです。しかしこの評価スケールは、あくまで簡易検査です。行動の異常に関するテストは含まれていません。したがって明らかに認知症と思われるケースでありながら、正常と判断されてしまうこともあります。